アメリカでお茶をいれる人のブログ。

by natural yellow woman. 日本茶インストラクター16期。福岡出身で八女茶をこよなく愛しております。カフェインに弱いのがたまにキズ。San Francisco(というよりは)East Bayでふざける人の日記。

出産。それは物語。

こんにちは。

とんでもなく久しぶりのブログ更新です。

2012/11/30に、女の子を出産いたしました。

正直、産んだことなんて忘れた(笑)

あっという間に2ヶ月たってしまいました。

もう記憶の彼方になりかけですが、完全に忘れる前に出産について書いとこうかと思います!

超長文なので、ヒマな時にお読みくださいね。

さてさて。

実は予定日29日の検診時に、

「全然赤ちゃんが下がってきてないし、恥骨が狭く、産道も固い。このままでは赤ちゃんが通れない。帝王切開の可能性が高いです」

との宣告が。

普通分娩ができない体なのか...と最後の最後で知らされ。

情けない。不甲斐ない。

昔だったらどうなってたんだ、と自分を責めるばかりでした。

でも、今は現代。

帝王切開で赤ちゃんが助かるなら、全く構わない。

と医療の力に感謝し、頭を切り替えました。

ここまできたら、どうにかして出てきてもらうしかないんだもの。

最後の最後まで、赤ちゃんを下げる&産道を柔らかくすると言われている努力はひとまずしよう。

いつもしていた散歩を一休みし、

階段上りを重点的にやってみたり、怖くてやらなかったスクワット(破水から始まる可能性あり)もやってみました。

うちの母は、お腹の子にむかって「大潮が終わるから出るなら明日しかないよ!」とプレッシャーをかけるかける(笑)

この子は真面目やから、もしかしたらおばあちゃんの言うことを聞くかもな、などと思いながら

さあ、明日も頑張るぞ、と眠りについた夜。

5:30。

聴こえたのは、

「ポンッ」

という音。

変なところを蹴られちゃった、痛いよ、と思った瞬間。

いや、これは蹴られたんじゃない。と違和感に気づきました。

破水なのか、おしるしなのか?

はじめてのことで自分では判断がつかない...。

なぜかそこで冷静にiPhoneで調べだす私(笑)

破水の確率80パーセントだったので産院に電話して、至急向かいました。

「破水です。2センチくらい開いてます」

との診断。

うわっ。うわわっ。やっぱり!?

でもなぜか冷静(笑)

助産師さん達からは帝王切開予定だと思われてるので、浣腸やら何やらかんやら素早くやられました。

先生の内診。

「帝王切開かもしれんけど、あんた頑張ってみるね?」

「はい、とりあえず初めてのお産なので頑張らせてください。」

「まあ、頑張りなさい。」

というわけで、

すぐに陣痛促進剤の点滴を打たれてお産に臨むことに。

NST(お腹の張りを見る機械)をつけられているんだけど、そこに張り度合いをあらわす数値が表示されている。

ピピピピ...

0から99まで目盛りが上がっていく音!

その通りに張りがくる!!

張る度に息を吐くわたくし。

ソフロロジー法では息を吐いていきみを逃すんですね。

呼吸なら任せろと、スーーっと吐いて収まるのを待つ。

この張りの間、毎回助産師さんがお尻と背中をぐっと押さえてくれてます。

こんなに良くしてくれるのか...と痛いながら感動するわたくし。

張りが5分間隔から2分間隔になるからねと言われ、それは拷問だと思いながら、その時が来るのを待ってました。

この日はどうもヒマな日だったのか、もう一人ベテラン助産師さんが登場して内診。

子宮口がまだ4センチしか開いてないらしい。

そしたら、

「呼吸が違う!」

といきなり言われる。

え!?(笑)

ここにきて!!?

歌の呼吸→腹に力をいれて息を均一にスーっと音をさせながら吐く。

お産の呼吸→脱力して肩の力を抜くために音をさせずにふーっと漏れるように吐く

気づかれましたか。

真逆です!!!!(笑)

とりあえず神(助産師さん)の声に従い、何も考えず肩の力を抜くことに専念する。

(脱力すると、うんこが出そうな感じです)

陣痛の感覚も、2分おきに整ってきて、なかなかどうして痛いもの。

「これがあと数十時間続くのか...それはキツイ...」などと思ってたら、

「よし、子宮口全開!よくやった!いきんでいいよ!」

ちょい待て。

いきむって、えーー!???

それって、もう出てくるってことやろ!?嘘やん!

...そうなんです。

私は信じこんでいたのです。

「初産は半日以上かかる」と。

友達の話でも数日かかった人がほとんど。

だから東京にいる我が夫に早朝破水の連絡しても、寝てるよなあ、そのうち起きるだろう、と。

飛行機で駆けつけたら間に合うと思うよーなんてのん気にメールしてたり。

あらららら、全然間に合わないじゃない...(@_@)

あれだけ立ち会いたいと言ってたのに、ゴメン!

でもうちのせいじゃないけん!

やけんいきむね!(笑)

はい、現場に戻ります。

今まで力を抜くことに関してはマスターした私、いきなりいきめ!と言われてもね。素人に逆戻り。

ふんっ!

レイコはなんとなくいきんでみた!

「違う、息を止めるのよ!そして押し出して!」

あ、やっぱり違ってましたか(。-_-。)

陣痛が去ったと思ったらまたすぐ来る。

再度陣痛に合わせていきむ!

医者の先生が入室して座りだす。

ピッとナイフ入れられた感じ...多分切開されたっぽい。

助産師さんがお腹を押して赤ちゃんを出そうとする。

切開よりこっちの方が痛い(笑)

いきみトライ3回目、

「赤ちゃん出るよ!」という神の声が。

え!?まだ3回だよ!早くないか?

ぬるん。

わあ、ほんとに出た。

第一の感想が↑コレ。

出たのに、自分の呼吸がゼエゼエ言って、全く戻らない。終わった感が得られない。

助産師さんが赤ちゃんを奥に連れていく。

何をしてるかは分からない。

せっかくこの世に出てきたはいいけど、泣き声が聞こえないよ...

大丈夫なの、我が子は。

私の産道が狭かったから?

どういうこと?ここまできたのに?

頼む、泣いてちょうだい!!

必死に祈り続ける。

何分後だったのか、全く分からない。

この時間が一番長くつらく怖いものだった。

「フギャア、フギャア」

...聞こえた!!

泣いた!生きてる!

安心して、今までの疲れがどっと出た。まだ呼吸はゼエゼエのまま。

やり遂げたんだ...わたし......

ベテラン助産師さんから、

「あなた、すごくお産上手だったわよ、よく頑張ったね!」とおほめの言葉。

え、上手だったの?ほんと?

わけの分からぬまま、神の声を信じて照れるわたし。

(結局、促進剤を打たれてからは約2時間弱で出産したことに。そりゃ上手かもしれん。)

先生がたわいもない話をしながら切開したところを縫う。

その後、

「2547gの女の子です。おめでとうございます。」

ちょっと小さくない!?40週お腹に入れてたのにぃ。

私の出口が狭いのを悟った赤ちゃんは、自ら成長をセーブしたんでしょうね。

「赤ちゃん、ちょっと疲れてるから新生児室にすぐ連れていきますね。だからカンガルーケア出来なくて申し訳ないけど、顔だけ見て下さいね」

「フエエエーっ」と、ほんとに小さい体ながら一生懸命泣いてる我が子の顔を覗き込む。

「狭いなか、大変やったね、よく頑張ったね。会えてよかったー。本当によかったよー。」

そう声をかけて撫でると、泣きやんで私をじっと見る。

今度は、

わたしが泣いてしまった。

10ヶ月間、お腹にいたあなた。

ようやく会えたよ。

これからはずっと一緒だよ。

産まれてくれて、ありがとう。

私をお母さんにしてくれて、ありがとう。

ここまで読み終えてくれたあなたへ、お疲れ様です。大感謝!

で。

産んだけどさ、ここからが大変なんだよ。

人生で一番きつかったと言っても過言ではない。

誰か、産後のほうが出産より大変だってちゃんと教えといてよー!(/ _ ; )笑

命の数だけドラマがある。

お産は物語、ですね。

次回は産後すぐのお話です。

ぼちぼち更新ですが、お楽しみに。